2008年2月29日金曜日

春の歳時記☆


春♪

3月に入ったとたんに奈良の「観光」が動き出します♪
伝統行事だったり秘仏公開だったり、
何だか冬眠から覚めたみたいに一気に始まるんですね。

1月2月があまりにひっそりと静かだったから
明日3月1日からちゃんとシーズンインできるかなあ^^

いつもこの時期になると、
自分がプロ野球の選手みたいな気分になるんです。

自主トレで慣らした身体をキャンプで鍛えて紅白戦の3月、
そして長いシーズンが幕開けします。

これから一年、私にとっても「シーズン」が始まります。
気持ちも体力も充実させて
お客様との素敵な出会いを楽しませていただきます!

<<3月の伝統行事*秘仏公開>>
簡単にご紹介しておきます。
詳しくは直接お問い合わせください。

東大寺二月堂修二会(3/1~3/14)
◇不退寺の春季特別公開(3/1~3/14)0742-22-5278
◇帯解寺の秘仏公開(3/1~3/31)0742-61-3861
大安寺の馬頭観音特別開扉(3/1~3/31)0742-61-6312
正暦寺の人形供養(3/9)0742-62-9569
◇伝香寺の地蔵菩薩像(3/12) 0742-22-1120
春日大社の春日祭(3/13)0742-22-7788
法華寺の十一面観音立像(3/20~4/7) 0742-33-2261
法華寺の古代ひな人形展(3/1~3/20)
海龍王寺の十一面観音像(3/23~4/7) 0742-33-5765
浄瑠璃寺の吉祥天女像特別開扉(3/21~5/20)0774-76-2390
菅原天満宮の筆祭り(3/21)0742-45-3576
薬師寺の玄奘三蔵院伽藍・大唐西域壁画公開(3/20~6/15) 0742-33-6001
◇薬師寺の大宝蔵殿特別開扉(3/28~4/5)0742-33-6001
安倍文殊院の安倍文殊会式 (3/25~3/26)0744-43-0002

<<イベントニュース>>
鹿よせ(3/18まで毎日10:00~)
若草山 春の開山(3/15~6/15)
若草山山開き記念 第16回鹿せんべいとばし大会(3/20)0742-22-3626

う~ん+++それにしても、てんこ盛り!
もう少し通年とおして魅力ある行事が
ほどよいバランスでちらばってるのが理想なんだけど・・・

でもでも春♪春♪春♪

春の奈良へお出かけくださいね!

小さなホテル奈良倶楽部

2008年2月28日木曜日

春色♪奈良倶楽部




春色で彩りたくなってきますね♪





お水取りや桃の節句ももうすぐ!










小さなホテル奈良倶楽部

2008年2月27日水曜日

一人旅の晩ご飯・・・「いづみ」と「京富」

先日のこと。
夫不在で奈良倶楽部も休業日の晩ご飯
「お一人さま」でも入り易いお店をチェックしがてら
どこかお薦めはないかと、その方面に詳しい友人に尋ねてみました。

近頃の奈良倶楽部は結構お一人様が多いのです。

一人旅を軽やかに満喫されている方も
初めての一人旅で少しドキドキ不安な方も
お一人さまだと旅先での食事はどこがいいかな迷うもの。

ひとりでも気兼ねなく入れて、落ち着けて、
美味しくて安くて「奈良」らしさを感じられるところ☆

そんなリクエストに答えてくれた彼女のお薦めが、

猿沢池近くの食事処「いづみ」です。

 
店内の様子です。
カウンター席があるのが一人の時にいいかな。
(この日はお薦めしてくれた友人と一緒です。)

私はカレイのお刺身が
すごく美味しくって気に入りました^^

ここの看板メニューは「鮑腸汁(ほうちょうじる)」という味噌仕立てのお汁です。
具にはネギ・揚げ・蒲鉾・エノキ・椎茸・豚肉などと、
平たくてモッチリした麺が入っていてお腹も満腹になります。

  

注文すると、目の前で手品のように麺を延ばしたり平たくしたり♪

ちょうど「萬玉(まんぎょく)」さんの北隣、
路地裏の風情あるところにあります。
萬玉さん同様、元置屋だった建物だそうです。
開業して40年以上、おじさんおばさんも気さくな方でした。

◇メニュー 鮑腸汁(730円)各種定食。
◇住所 奈良県奈良市元林院町10
◇TEL 0742-22-7255
◇営業時間 12:00-14:00/17:00-23:00
◇定休日 日曜日
◇座席 カウンター5席、テーブル14席

そこそこお腹も膨れて、ふと外へ出れば
「まんぎょく」さんの向こうに知り合いのお店
「京富」さんの看板に明かりが灯ってる!


今度は私が友人をご案内する番ですね^^
こちらのお店も元置屋さんだったお家です。

お薦めはお手洗いまでの道中(笑)
置屋さんだった当時の風情がどことなく感じられるのです!






店内はこんな感じです。
京富さんは近くに「MARUMARU」というアフリカ雑貨のお店もされていて
インテリアにもそんな異国の雰囲気が・・・。


ほろ酔いセット1480円くらい(だったような?)
2軒目にちょっと一杯と寄るのにいいお店です♪

元林院「京富」

◇営業日:月・火・金・土曜日17:00~22:00
◇tel: 0742-22-8681
 
小さなホテル奈良倶楽部

2008年2月26日火曜日

修二会こぼれ話⑧~お松明を作る童子さん達の苦労話~



写真は昨年の3/1に撮影したものですが・・・

3/1から3/14まで毎晩上がるお松明。
童子さん達は、毎日朝から自分の担ぐ松明を丹念に作られます。

午前中に二月堂へ行けばこういう風景も見られますよ。

また12日に上がる籠松明は、普段の松明よりもかなり大きいので、
3/1から毎日少しずつ部品を作り、
3/8に自分の松明は自分で組み立てられるそうです。

籠松明は普段より20kgも重く(出来上がり60~70kg)、
1m以上長い(7m)大きさなのですが、
1年に1本しか作らないので、2~3年で作り方を覚えられるものではなく
ベテランの童子さんでも緊張して作られると聞きました。

童子さんの苦労話として聞いた話ですが・・・。

松明を担いで、登廊(のぼりろう 二月堂北側の階段のこと)を上がる間にも
燃えて短くなるので、途中で少しずつ持つ位置を変えないと熱くなること、

これを一人で担いで上がるのはかなりきついので、
北の回廊に着いた時はほっとすること、

松明を突き出して振りかざす時には随分軽くなっていても、
登廊・北の回廊・南の回廊と、松明が3本揃うように
気をつけていること・・・・等など。

お松明のことを「練行衆が二月堂に上堂される時の足元を照らす灯り」
と言ってしまえばそうですが・・・、

お松明を欄干から大きく突き出して、一気に舞台を駆け走る童子さん☆

お松明は、「火の行」修二会を象徴する
「お松明の火の粉が舞い立ち流れ落ちる壮麗さ」
を陰で支える童子さん達の晴れ舞台でもあるのですね。

ところで、よく二月堂が火事にならないかと心配するほどの
燃え上がる炎ですが、ここにも裏方さん達の見えない苦労話が・・。
(これは昨年の朝日新聞に載っていたものです)

火の粉が木の上に積もり燻ぶるのを防ぐために、
箒を持った裏方さんが、火の粉が落ちるたびに掃いているそうです。

特に大量の火の粉が落ちる舞台下では、
ヘルメットをかぶって四方に目を光らせているとか。

籠松明が登場する12日は登廊の屋根の内側に
直前にホースで水をかけておくそうです。

1250年以上も続く伝統を陰で支える人達がいらっしゃる。
こうしてまた違った目で見るのも面白いかもしれませんね。

小さなホテル奈良倶楽部

2008年2月25日月曜日

修二会こぼれ話⑦~お松明を舞台の上から見る~

何度もお松明をご覧になってらっしゃる奈良倶楽部のお客様の間で、
いつもとちょっと違った見方が、マイブームのように広がっています。




それは、「舞台の上から見学する」ということなんですが、
一度、間近で見学してその凄さに触れるとヤミツキになられるようで、
皆さんお帰りになってから、私に熱く語ってくださいます。

実は私はまだこの体験をしたことがないのですが、
皆さんがあまりに「凄かったよ~」と仰るので、
つい伝言ゲームのように次のお客様にお伝えして・・・と
とうとうここでもお伝えしないと気がすまなくなっております^^

舞台の上は限られたスペースですので、ある程度の人数になると
もうそこで立ち入りストップになるようです。
だから遅くても5時過ぎには上がっておかれた方がいいみたいです。

(この2時間前からということが時間的にどうしても無理なので
いつも諦めているのですが・・・)

そして午後6時にはロープが張られて、
そこからも出ることができなくなります。(お松明が終わるまで)





松明を大きく振りかざす童子さんの背中を間近に
その所作に、修二会を支える裏方さん達の心意気と
晴れ舞台に立ち会う醍醐味を味わえるのも
またひとつの見方かもしれませんね!

写真はすべて、昨年ご宿泊いただいたお客様が
舞台の上から撮られたものを掲載させていただきました。

小さなホテル奈良倶楽部

2008年2月24日日曜日

修二会こぼれ話⑥~お松明に関して、よくある質問~

お客様からよくお尋ねいただくご質問に
「お松明」のことがありますので、

もうご存知の方は当たり前のことかもしれませんが、
一応ここできちんと書き記しておきますね。















<参考>

◇お松明は、本来は二月堂に上堂する練行衆の道明かりとして灯されたもので、
12日の籠松明が有名ですが、修二会期間中の3月1日から3月14日まで毎日あげられています。

◇12日と14日以外は午後7時から始まります。
(通常20分くらいです。)

◇11名の練行衆が一人一人、二月堂に上堂するための道明かりですが、
「処世界」という役の方(今年は筒井英賢さんですね!)は
すでに準備のため上堂しているので必要なく、
通常10本のお松明があがります。

◇12日だけは、全ての練行衆が上堂するので11本のお松明があがります。
時間も12日は午後7時30分から45分くらいかかります。

◇12日の籠松明は重いのでかなりゆっくりのペースです。
舞台の上を流れるように松明の火の粉を転がして走るというような
ダイナミックさは普段のお松明の方が勢いがあるのではないか・・とも思います。

◇12日の籠松明は、長さ6mほどの根付きの竹の先端に、
杉の葉やヘギ・杉の薄板を籠目状に仕上げ、
直径1mほどの大きさの松明に仕上げられます。

◇12日の籠松明はあまりに重いので、前後バランスを取るために、
必ず根付きの竹が使われるようです。

◇14日のお松明は午後6時30分より10分くらいです。
これは、別名「尻焦がし」「尻つけ松明」といって、
前を行く練行衆のお尻に火がつくのではないかと思われるほど
間をつめてあがっていくからです。
そしてこの日は10本のお松明が二月堂の舞台に出揃うのを待って、
10本全部一緒に火の粉をふりおとされるのです。

◇火の行とも言われる修二会で使われる松明は他にも何種類もあり、
すべて修二会を裏で支える童子さんたちによって作られています。

◇お松明の火には、罪や汚れを焼き払うと言う意味が込められ、
この火の粉を浴びると一年を無事に過ごせると言う信仰があります。

◇その他に、雨の日でも行われていますか?というお尋ねも多いです。
「はい、勿論です!」
ビニール傘に火の粉が飛んで穴が開くかもしれませんが・・・。

◇また何時ごろから行っておいた方がいいのでしょうか?という
ご質問も多いのですが・・・
これは曜日や天候にも随分左右されますので一概には言えません。
火の粉をかぶるくらいに前のほうでご覧になりたい場合は
かなり早い時間に行かれた方がいいと思います。

◇ただ、12日だけはお松明の見学が三月堂の方からの一方通行になります。
かなりの人混みですのでかなりの忍耐で並ばなければなりません・・・。

また、ちょっとかわったお松明の見方もあります。(続く・・・)

小さなホテル奈良倶楽部

2008年2月23日土曜日

片岡梅林から~「夢しるべ風しるべ」~そして「寝子展」へ☆

21日の社参のあと、見事ないいお天気だったので、
ぶらぶらと奈良公園の中にある「片岡梅林」まで
梅のほころび具合をチェック(笑)しに足を延ばしました。

まだまだ固い蕾の木が多い中で数本くらいが
満開に近くはげしく咲いている・・・・☆
まだそんな感じでした。


きっともう少し先、ちょうどお水取りの頃には
このあたり一帯ふくよかな梅の香りが満ち満ちているのでしょうね。


浮見堂や円窓亭もあって、結構広い敷地です。

森の中で森林浴の気分も味わえて、
すぐそこには国立博物館。
ただ今「お水取り展」開催中です。

あ、そうそう!
国立博物館の北側にもうすぐ素敵なお店がオープンしますよ。

長い間工事中で一体いつオープンかしら?と
随分気を揉んでいたのですが、
3/20のオープンに先駆けてプレサイトもできました。
お店の名前は、ふれあい回廊「夢しるべ 風しるべ」。
飲食店や物販店など12店舗で構成され、夜10時まで開いているようです。
観光で訪れたお客様は勿論、地元人間もちょっと楽しみにしているのです♪

お隣の奥村記念館の2階から
工事中の現場を撮影しました^^

この後は、近くの「ギャラリーT」さんで開催中の寝子展へ。


かわいいネコたちがいっぱい☆

いつかいつか将来ネコちゃん飼ってみたいなあ♪
(とりあえず今はポストカードで^^)
「寝子展」は明日2/24まで。11:00~17:00
ギャラリーT 0742-26-3421

小さなホテル奈良倶楽部

2008年2月22日金曜日

修二会こぼれ話⑤~注連縄張り~

二月堂周辺には、結界の注連縄が張られています。


21日の社参のあと、
練行衆を補佐する堂童子によって、
二月堂鎮守の遠敷(おにゅう)社、飯道(いいみち)社で
注連縄を清め、待ち受けていた童子らに向けて撒く
「注連撒き」が行われました。

童子が受けた注連は練行衆や童子の自宅前にかけられ、
参籠する人の家までもが清浄な場にかわります。

奈良倶楽部のお隣の町内、雑司(ぞうし)町は、
その名の通り東大寺の雑役を司る方が多くお住まいで
何軒かのお家に注連縄がかかっておりました。

練行衆のご自宅にも・・・
  

小さなホテル奈良倶楽部

2008年2月21日木曜日

修二会こぼれ話④~社参と試みの湯~

まるで追っかけみたいですが、「社参(しゃさん)」について回ってきました。

社参・・・練行衆が行中の無事を祈願して、創建に関係する諸堂を参拝して回られるのです。

13:00に別火坊を出発します。


あれ、練行衆11名の内9名しかいらっしゃらない?
そうなんです、新入のお二人はもう総別火に入っておられるので社参には
参加されないそうなんです。

まず最初は八幡殿を参拝します。


大仏殿へ

大仏殿参拝

聖武天皇を祀る天皇陵参拝

道中「猫段」「大鐘」「法華堂下の石段」で平衆によって
法螺貝が吹かれます。
これは行列が今どこにさしかかったのか
耳を澄ませば判るようにするためだそうです。













開山堂を参拝して

13:30 湯屋に入ります。
練行衆の方はここで、本行への覚悟を決めさせられるそうです。

14:00 湯屋から順に出てこられました。

試みの湯が終わると、再び隊列を組み二月堂へ。
登廊(のぼりろう)を上がって舞台に至り、聖武天皇陵を拝します。
 

  

そして二月堂を降りて解散となります。

この社参は26日にも行われます。
※註:今年2008年は閏年なので26日。通年は25日です。

26日の社参の開山堂参拝の後、
練行衆は各自の坊に戻り、
初夜までに別火坊に戻るまでのつかの間のひととき、
文字通り「娑婆の別れ」または「捨火」というそうですが、
『明日からいよいよ総別火で本行にかかるので
留守中よろしくといった意味の暇乞をやり、
家族や上下一同が火を一緒にして会食歓談の一刻を持つことが
できる』(東大寺発行「修二会について」より抜粋)
のだそうです。


小さなホテル奈良倶楽部