2008年2月24日日曜日

修二会こぼれ話⑥~お松明に関して、よくある質問~

お客様からよくお尋ねいただくご質問に
「お松明」のことがありますので、

もうご存知の方は当たり前のことかもしれませんが、
一応ここできちんと書き記しておきますね。















<参考>

◇お松明は、本来は二月堂に上堂する練行衆の道明かりとして灯されたもので、
12日の籠松明が有名ですが、修二会期間中の3月1日から3月14日まで毎日あげられています。

◇12日と14日以外は午後7時から始まります。
(通常20分くらいです。)

◇11名の練行衆が一人一人、二月堂に上堂するための道明かりですが、
「処世界」という役の方(今年は筒井英賢さんですね!)は
すでに準備のため上堂しているので必要なく、
通常10本のお松明があがります。

◇12日だけは、全ての練行衆が上堂するので11本のお松明があがります。
時間も12日は午後7時30分から45分くらいかかります。

◇12日の籠松明は重いのでかなりゆっくりのペースです。
舞台の上を流れるように松明の火の粉を転がして走るというような
ダイナミックさは普段のお松明の方が勢いがあるのではないか・・とも思います。

◇12日の籠松明は、長さ6mほどの根付きの竹の先端に、
杉の葉やヘギ・杉の薄板を籠目状に仕上げ、
直径1mほどの大きさの松明に仕上げられます。

◇12日の籠松明はあまりに重いので、前後バランスを取るために、
必ず根付きの竹が使われるようです。

◇14日のお松明は午後6時30分より10分くらいです。
これは、別名「尻焦がし」「尻つけ松明」といって、
前を行く練行衆のお尻に火がつくのではないかと思われるほど
間をつめてあがっていくからです。
そしてこの日は10本のお松明が二月堂の舞台に出揃うのを待って、
10本全部一緒に火の粉をふりおとされるのです。

◇火の行とも言われる修二会で使われる松明は他にも何種類もあり、
すべて修二会を裏で支える童子さんたちによって作られています。

◇お松明の火には、罪や汚れを焼き払うと言う意味が込められ、
この火の粉を浴びると一年を無事に過ごせると言う信仰があります。

◇その他に、雨の日でも行われていますか?というお尋ねも多いです。
「はい、勿論です!」
ビニール傘に火の粉が飛んで穴が開くかもしれませんが・・・。

◇また何時ごろから行っておいた方がいいのでしょうか?という
ご質問も多いのですが・・・
これは曜日や天候にも随分左右されますので一概には言えません。
火の粉をかぶるくらいに前のほうでご覧になりたい場合は
かなり早い時間に行かれた方がいいと思います。

◇ただ、12日だけはお松明の見学が三月堂の方からの一方通行になります。
かなりの人混みですのでかなりの忍耐で並ばなければなりません・・・。

また、ちょっとかわったお松明の見方もあります。(続く・・・)

小さなホテル奈良倶楽部