2008年10月31日金曜日

『鳥毛立女屏風』へ・・・熱きロマン

正倉院展に毎年来られるお客さまの中で、
奈良倶楽部オープン当初くらいから毎年お越しいただいているTさん。

今年でもう40回以上は通いつめているとおっしゃってました。

80歳を越えてなお毎年奈良まで来られる魅力って何ですか?と
お尋ねしてみました。

「20年ほど前に見た『鳥毛立女屏風』の美しさが忘れられずに
もう一度見てみたいと足を運んでいるんだ。」
「今年は60回記念の年だから、ひょっとして出てるかもと
期待したんだけど出てなかったね。」と残念そうに、でも
「絶対もう一度観ることができると確信しているんだよ。」と力強く
おっしゃってました。

う~ん、よくみるとこの天平美人、Tさんの奥様に似ている。。。



この日記を書くのに『鳥毛立女屏風』で検索してみたら
読売新聞のこんな記事が見つかりました。


正倉院の宝物を、人から人へ後世まで「伝える」ということに
その時代時代でたゆまない努力が成されてきたのですね。。。

小さなホテル奈良倶楽部

2008年10月30日木曜日

「ならまちナイトカルチャー」のお知らせ



奈良の夜をカルチャーで過ごしていただこうと
江戸から明治にかけての町家の面影を今に伝える奈良町で
「ならまちカルチャー」という催しが開かれています。

期間:10/25(土)~11/16(日)
   ※期間中の11/3を除く月曜日は休み。
    11/3は伝統工芸体験を実施。代わりに11/4は休み。

時間:午後8時~9時(1時間)

会場:ならまちセンター(猿沢池から南へ150m)

申込:当日の午後7時までに「ならまち振興財団」まで電話申し込み
   tel:0742-27-1820 (各日とも先着70名限定)

体験内容:
     ・火曜日=伝統工芸体験 
          にぎり墨(1050円)奈良筆作り(1575円)

     ・ 水曜日=狂言鑑賞 大蔵流狂言(1000円)

     ・木曜日=雅楽鑑賞 奈良雅楽アンサンブル(500円)

     ・金曜日=落語鑑賞(500円)

     ・土曜日=大紙芝居(奈良絵巻物)鑑賞(500円)

     ・日曜日=舞妓による舞と奈良小唄鑑賞(500円)


       ↑ ↑ ↑
どの内容もちょっと体験、鑑賞してみたいような(特に土・日曜日!)
良心的なお値段なのでびっくり。この機会に是非どうぞ!

そして「ならまちナイトカルチャー」期間中は・・・

「なら工藝館」(昨日チャールズ皇太子さんが来られた所です)
「奈良市杉岡華邨書道美術館」
「入江泰吉記念奈良市写真美術館」の3館が夜間特別開館をしています。

 *いずれも、開館時間は午後8時~9時(入館は8時半まで。予約要)
  申込は当日午後7時までに各館へ。


なら工藝館 (電話:0742-27-0033)
期間中の水・日曜日
内容:館長による展示品と奈良工芸の解説(入館無料)
※ 希望者は正倉院文様の透かし楽彫り体験(費用1000円)ができます。

奈良市杉岡華邨書道美術館(電話:0742-24-4111)
期間中の火・金曜日(11/3は開館、11/4は休館)
観覧料:300円

入江泰吉記念奈良市写真美術館(電話:0742-22-9811)
期間中の木・土曜日
観覧料:500円


奈良の夜、ならまちの夜をどうぞお楽しみ下さいませ☆

小さなホテル奈良倶楽部

2008年10月29日水曜日

11月のお出かけ情報


秘仏公開や特別開扉などは10月中から引き続いてのものが多く
重なる情報もあります。
この日記の下段にもう一度記事をアップしていますので
観光の参考にしていただければ幸いです。

では11月に新しくアップする情報は+++

*11/2 円成寺『観楓会(かんぷうえ)』
      円成寺には運慶の大日如来坐像(国宝)も。
      13:30~雅楽・舞楽の奉納あり

*~11/3 唐招提寺『宝蔵特別公開』9:00~16:00
      校倉造りの宝蔵の中へ入れますよ!

*11/3 談山神社『けまり祭』11:00~

*11/3 春日大社『文化の日舞楽演奏会』13:00~

*11/13 薬師寺『慈恩会』 19:00~
法相宗宗祖慈恩大師の忌日法要
      
*11/14 大神神社『醸造安全祈願祭(酒まつり)』10:30~
    (11/13 9:00から拝殿の大杉玉の掛けかえ)

*11/15 浄瑠璃寺『十五夜の宴』18:00~21:00
     浄瑠璃寺の夜間拝観とお月見


・・・・・・・

ここからは10月のお出かけ情報にも書いたものですが++

*9/11~11/30 法隆寺『秘宝展(秋)』
           金堂内の四天王像も展示されていますよ!

*10/1~11/30 浄瑠璃寺『吉祥天女像開扉』 
        大安寺 『十一面観音特別公開』

*10/1~12/31 長谷寺
        『西国三十三所結縁御開帳 長谷寺大観音特別拝観』
        場所:本堂内陣 
        拝観時間:9:00~16:00   
        内容:ご本尊観音様の御足に触れることができます。
        特別拝観料:1000円(入山料別途必要)

*10/8~11/10 薬師寺『大宝蔵殿公開』国宝・吉祥天女画像出陳予定

*10/18~11/24興福寺『国宝特別公開2008』五重塔初層・南円堂内陣
        9:00~17:00 拝観料1000円(共通券)
           
*10/22~11/23法隆寺『夢殿特別開扉』
        救世観音像が特別拝観できます。

*10/25~11/9興福寺『北円堂 秋の特別開扉 』
        運慶一門による弥勒如来坐像(国宝)、
        無著・世親菩薩立像(国宝)が特別拝観できます。
         
*10/25~11/10法華寺『十一面観音像特別開扉』
        期間中、国史跡名勝庭園・慈光殿も公開されます。

*10/25~11/10海龍王寺『十一面観音特別開帳 』
           
*10/25~11/15西大寺『秋の秘仏愛染明王坐像特別開扉』

*10/26~11/9信貴山朝護孫子寺
          『国宝信貴山縁起絵巻特別出陳(延喜加持の巻)』


こんなにたくさんの特別公開や伝統行事などをお知らせしていて
なんなんですが(^^)11月の奈良、深まりゆく秋☆
もう特に何も考えずに、ただただそこかしこを歩いてみてください。
きっとそれが一番美しい奈良への旅の思い出になるのでは・・・と。

トップの写真は大仏池周辺、少し色づいたナンキンハゼ☆

小さなホテル奈良倶楽部

2008年10月28日火曜日

旅人が見た「奈良きたまち」。そして「木画工房」

先日ご宿泊いただいたお客様がブログにて
奈良倶楽部のある「奈良きたまち」界隈をご紹介下さってます。

「向出醤油屋」さんや「らんる」さん「奈良女子大記念館」や
「NATIVE WORKS.」さん、「ごはん芽屋」さん・・・。
何気ない通りや街角の猫たち、戒壇院や春日大社などなど。

ふだん見慣れた風景もこうして旅人の目を通すと
このようなレポになるのだなあと、新鮮な気持ちで読ませていただきました。

奈良倶楽部もちょっぴり素敵にご紹介していただいていますよ^^
(どうもありがとうございます!)


ところで、こちらの写真は・・・



その「きたまち」にある『まちかど博物館』のひとつ
坂本曲斎さんのお宅のショーウインドウに飾ってある「木画」です。

「木画」とは、奈良時代に”天平芸術の粋”として
盛んに用いられた木工の技法で、木片を組み合わせ
木肌の美しさを生かして模様を作り、箱などを装飾するものです。

正倉院宝物にもありましたね

坂本曲斎さんのお宅は、奈良倶楽部から最寄のバス停今在家への道中に
ありますので、バスをご利用のお客様は是非途中でチェックして下さいね!

小さなホテル奈良倶楽部

2008年10月27日月曜日

正倉院展の中で思いついたこと~memo~

昨日の日記で書きそびれたこと*少しmemoとして。



◇正倉院展会場内混雑緩和策のひとつとして◇

鑑賞券の価格を現状の1000円から1500円にアップして
あまねく音声ガイド(500円)を無料で付ける。

心の隅でちょっと思ってること「正倉院展の観覧券は安すぎる」
あれほどの宝物の数々、1250年以上も前の素晴らしい宝物を
鑑賞するのに、他と比べるのもなんだけど、同じ奈良博での
『西国三十三所展』1200円よりも安いし、東京の私立美術館
たとえば森美術館などは1500円。。。比べてみると
展示物の価値からしても安すぎると思うのです。

それで、なぜイヤホンを付けて販売するかといいますと・・・

会場内の展示物の陳列ケースのところで、混雑しているなあと
感じたところのほとんどが、音声ガイドのない展示品のところ。

鑑賞者の皆さんが熱心に展示品についての説明書きを停まって
読んでいるから人の塊ができて動かないのです。

音声ガイドのあるところでは、イヤホンを付けている人は
動きながら展示物を見ることができるので
人波がいい方向に流れていました。

もちろん聴覚障害の方への配慮もありますので
説明書きをはずすのではなく、全展示品に音声ガイドと
解説パネルを付けて、そのパネルの位置を
展示品と同じ横並びの位置に掛けずに後ろに掛ける工夫をする。

これはフェルメール展(東京都美術館)で素晴らしいと感じた
アイデアですが、展示品を観ている人と説明を読んでいる人を
分けることによって、展示品がとても鑑賞しやすくなっているのです。

(判り易い例として1000円を1500円にと具体的数字を提示しましたが
価格はあくまでも目安です。)

私がここで言いたいのは、ある程度価格をアップすることで
本当に鑑賞したい人のみが来られるのではないかということ。
(新聞社が無料券を配布したり観光バスで団体さんが押し寄せたり、
これも価格が安いからこういう現象が起こるのではとも思います。)

そして価格をアップするだけでなく、音声ガイドをすべての展示品と
すべての来場者に付けることによって鑑賞しやすくするなるのではと。
このようなことを会場内の人込みの中で正倉院の宝物に魅入りながら
思ってました。


博物館や正倉院関係者や主催者の方々の目に見えない苦労や大変さを
想像し敬意を表しながらも、観光産業の前線に立つ者として
昨今の混雑ぶりがいずれ何らかの形で跳ね返ってくるのではないかと
少々危惧するところもあり、こういう思いついたことをここで提案してみました。

+++いつか、東京国立博物館の「法隆寺宝物館」のようなものが
「正倉院宝物館」として奈良の地に誕生すればいいなあと
博物館大好きな私は思うのです。+++
ブログ内記事「法隆寺宝物館で夢想したこと」に詳しく書いてます)

正倉院展を観終わって、博物館の外に出たあとは
10月いっぱいまで行われている「ライトアップ」を見ながら家路に。

同行の友人のご主人は、ライトアップを見るのが初めて。
私の一番お気に入りスポットをまずご案内。



相変わらず貸切状態でしたが、
友人達はこの建物の美しさに感動してくれたのでちょっと鼻高々に。

このライトアップも10月は17:00~21:00にと時間を前倒しすれば
いいのに・・・とか、せめて正倉院展会期終了日まであと10日延長
したらいいのに・・・とか、そんなことも思いながら、

でも奈良ってやっぱりいいところやなあ!大好き♪

小さなホテル奈良倶楽部

2008年10月26日日曜日

眼福*口福

小洒落たセンスに遊び心のあるデザイン
キュートな仕掛けが*ほんと可愛いわ~♪


     
          

お気に入りがいっぱいの正倉院展
見ているだけでも楽しい♪至福のひととき。

・・・・・・・

今日はオータムレイトで復刻版チケットもゲットしました。


   ↑
このデザインも可愛い!

オータムレイトの入場30分前から当日券売り場は行列ができ
着いた時にはちょっと引いてしまったけど20分ほど並んでチケット購入。
すごい人出のようでも会場の中は案外すいていて
どの展示品も余裕で鑑賞できました。
う~ん、やっぱり夕刻の方が空いているのかしら?

・・・・・・・・・

「人混みを緩和しながら鑑賞するにはどうすればいいか」
会場の人込みの中でグッドアイデアが閃いたのです!実は。

でもこれ書き出すと長くなるので、いずれ時間のある時にゆっくりと。

・・・・・・・・

そして本日の口福は 
 ひよどり荘での一日限りの韓国茶

もうひとつの口福至福は♪

     
          
だいどころ飛鳥さんのおにぎり*本当にもう美味しすぎるって!

+++ちょっと気が早いけど+++
二月堂のお水取りの頃のお客様に。
お松明を見に行かれる時間ってどうしても夕食の時間帯と重なって
この行事を取るか、おいしいご飯を取るか、悩むところですが

お松明へお出かけの前に、またお松明から帰って来てから
ちょっと小腹を膨らます(でも私の年代ならもう十分お腹いっぱい)
そんな時に飛鳥さんの美味しいおにぎりのお弁当があれば嬉しい!

うまくいい形で実現できますように☆

小さなホテル奈良倶楽部

2008年10月25日土曜日

唐招提寺 校倉特別公開のお知らせ



あの正倉院と同じ「校倉造り」の宝蔵が唐招提寺にもあります。

10/28(火)~11/3(月)の期間
その校倉の中へ入れるそうですよ!

唐招提寺の校倉も天平時代に造られたもので国宝です。
お寺の拝観料のみ(大人600円)で、校倉へは無料で入場できます。

時間は9:00~16:00
雨天の場合中止になることも。

階段などを上りますので服装も気をつけてということです。

「校倉造り」の中に一度入ってみたいけど、
相変わらずこの時期は超超超(笑)忙しい・・・。

どうしてみんな同じ時期に集中するのかしらね^^

小さなホテル奈良倶楽部

2008年10月24日金曜日

いよいよ・・・

明日から始まります☆正倉院展




奈良倶楽部でも明日の朝一番の入場めざして、朝食無し素泊まりプランの
気合充分のお客様もいらっしゃって、遠足の前日のような楽しい賑わいを感じています。

先日の日記で今年の正倉院展では60回記念の年として、

閉館1時間半前に発売されるオータムレイトチケットの購入者の方に
昭和21年(1946)開催の 「正倉院特別展観」(第1回正倉院展のこと)
復刻版チケットが記念品として進呈される。
・・・というお知らせを致しました。

そして、閉館前というとちょっと慌しいかもしれませんが、
夕方には団体バスツアーの鑑賞者の方々も帰っていかれますので
人が少なくなるちょっと狙い目な時間帯。
・・というように夕方の時間帯をお奨めしましたが・・・

とにかく人の少ない時間帯を!とお考えでしたら、やっぱり
お昼時の方がいいかもしれませんね。。。

私も復刻版チケットが欲しいので(笑)
近々、人込みの中へ夕方出かけてみようと思ってます。
どれくらいの人込みなのか、またこちらでレポ致しますね。

それから、奈良倶楽部では「正倉院展プラン」として前売り券を
先に購入してチェックイン時にお客様にお渡しするプランがございます。

当日、入場券を買う時間を(これも並ばないといけない・・)少しでも
短縮したいというお客様に大変好評いただいているプランですが、

実は、正倉院展会期中でも前売り券を購入することができるのです。
近鉄奈良駅の特急券売り場とJR奈良駅のみどりの窓口です。

駅に着いて、博物館へ直行されるお客様は是非こちらでチケットを
購入してから向かってくださいませ。

 ご予約分、ご用意しています。

それにしても正倉院展・・毎年本当に人が多くてすごいですよね。

時あたかも同じ頃に、奈良中のあちこちで興味そそられる催しが
たくさん開催されていて、正倉院展だけのせいではなく
いろ~んなことが重なって、人口密度が一気にアップするのかな。

あまりの混雑だとかえって奈良の良さが伝わらずに興醒めしないかしら?
そんな心配をしつつも、いよいよ幕が開く。。。

ハイテンションになったりプレッシャーで押しつぶされそうになったり。
何年たっても同じような気持ちで前日を迎えてます。
でも幕があいたら、その忙しさをめちゃくちゃ楽しんでるのですが。。。

遠い将来、仕事をリタイアした時に、秋になったら忙しかったことを
懐かしく思い出すんだろうなあ・・・なんて想像しながら

平常心で、楽しんで頑張ろうっと☆


正倉院展に関する詳細は奈良国立博物館のサイトを参照して下さい。

読売新聞の正倉院展特集サイトも面白いです。

小さなホテル奈良倶楽部

2008年10月23日木曜日

アキイロ*アスカ

今日は一日お休みを取って明日香へ。



奈良市内から車で小1時間走るだけで
風景がちょっとだけ違って見えるから不思議。

まだ刈り入れが終わってない田んぼもあったり、
柿の葉や桜の葉っぱが赤く紅葉して落葉していたり。



とにかく11月の忙しくなる前に見ておかなければと
万葉文化館で開催中の「田中一村特別展」へ。



この展覧会、いわゆる一村の代表作「奄美の杜」シリーズは
ほとんど出品されていず、南画や花鳥画を中心とした
初公開作品を含む、ほとんどが個人所蔵の作品で構成されています。

でも一村7歳から晩年までの、130点ほどの作品は非常に充実していて
見応えがあり、特に奄美移住の前の10年に描かれた花鳥画などは、
「奄美の杜」シリーズの片鱗を思わせる反面、清潔な美しさというか、
高貴な気品を感じるもので、やっぱり上手いなあと魅入ってました。

いいものには香気とか静けさとかが漂っているように思えたのです。

明日香まで行ったついでに飛鳥資料館で開催中のこちらも見ておきたいと。



飛鳥資料館の常設展示の方では、もう忘れかけている歴史のお勉強も^^
飛鳥で出土した色々なものが複製品で展示されている中、
奥の方に展示されている、高松塚古墳から出土の副葬品は本物だったので
思わず感嘆の声を上げてしまった。ちょっとすごいと思うけど!

そしてもう一つ、こちらはついでではなく西国三十三所参りとして。


 

限られた時間の中での明日香探訪・・。相変わらずバタバタとして、
ゆっくりと明日香の風景の中を散策することもなく家路に着きましたが
田中一村、高松塚の副葬品、岡寺の観音さまと十分楽しむことができましたものね☆

小さなホテル奈良倶楽部

2008年10月22日水曜日

興福寺「国宝特別公開2008」その2 五重塔

古都奈良の風景にかかせないランドマーク、興福寺の五重塔。



私の住んでいるところからだと県庁が邪魔してるけど
奈良市内を歩いていて、ふっと五重塔が見えたらほっとしたりね。

以前に五重塔初層内部の特別公開があった時は
ひょっとして上に登れるのでは?と勝手な誤解をしながら(笑)
あの五重塔の中に入れる♪っと勇んで出かけたものでした。

やっぱり今回も同じ気持ちでした。
ひょっとして何かの拍子に上に登らせてもらえるのでは・・・と
ひそかな淡~い期待を持って出かけました。

先日読んだ「あかい奈良vol.40」には奈良の塔の特集記事が載っていて
興福寺五重塔は昭和34年頃まで一人10円で誰でも登ることができた、と
書いてありましたので。
(ちょうど34年完成の国宝館建設資金集めのためでもあったそうですが。)

もしかして登れるかも・・なんていう気持ちでいると
一階部分(初層)にある梯子にばかり目がいってしまって(笑)

あ、でもちゃんと須弥壇北側の下の格子が外されて
心柱がライトで照らされているのも見ましたよ。

係りの方の説明によると、
この心柱は埋め込んではいなくて置いているだけらしいです。
かえってその方が地震に強いらしいです。

実はこの五重塔、過去に5回も焼失・再建を繰返しているのですが
その内3回は落雷によるもので、地震ではなく雷には弱かったのですね。

これも「あかい奈良」情報なのですが、
後年、これ以上落雷に遭わないよう落雷除けの呪文額が各層の四面に
取り付けられ、それからは雷が落ちてこないらしいです。
(明治40年には避雷針も設置されてます。)

五重塔の中に入れるのもめったにないこと、
皆さまもぜひこの機会に五重塔の中へ!いざ!


      
   ↑
仏様をアップで撮影してしまいましたが
五重塔から随分離れた撮影可能エリアからズームで撮ってます。

小さなホテル奈良倶楽部

2008年10月21日火曜日

興福寺「国宝特別公開2008」その1 南円堂

普段は一年に一度、10/17のみしか公開されない興福寺南円堂ですが。



今年は西国三十三所めぐり中興の祖である花山天皇没後1000年にあたり
三十三所霊場の多くで、2008年から特別拝観が行われています。

その一つとして興福寺南円堂でも、ご本尊の観音様「不空羂索観音像」が
10/18(土)~11/24(月)まで特別公開されています。

南円堂に入堂するのは初めてでした。
靴を脱いで、中に入ります。
お堂の中は思った以上に広くて大きくとても気持ちがいい。

中央に国宝「不空羂索(ふくうけんさく)観音坐像」
(運慶の父、康慶の作とされ1189年に開眼供養)



今年の夏、奈良国立博物館で「西国三十三所展」を鑑賞して以来
南円堂の不空羂索観音さまを一目見たいなあと恋焦がれていました。

この観音さまは「羂索」という紐のようなもの
<羂(獣を捕らえる網)や索(魚を釣る糸)>を持っておられます。
それを使って、一切の衆生を救い、全ての願いを叶えて下さるのです。

観音様が持っている「羂索」から綺麗な何色もの色糸を捩った紐が繋がって
出ています。参拝して、この紐(お手綱)を持ち結縁させていただきます。
順番に並んで、紐を握り締めた途端に何だかキューンとなりました。
ありがたや・・・。観音様と繋がることができたのですね。

この紐、よく見るともう一つが南円堂のお堂の外まで出ています。
外へ出てみてよく見ると・・・

普段は閉じられている扉の外の「からんからん」と鳴らす鐘の紐に
繋がっていました!

普段は閉じられているその扉の向こうにいらっしゃる観音さまと
こうして一本の紐を通して結縁いただける。。。
ああ、そうなんだ。
何だかとっても嬉しく有り難いこと!

不空羂索観音像の四方には、同じく鎌倉時代に作られた四天王像。
邪鬼のない像、こちらも中々見応えのあるものでした。(国宝)
(ただ、この四天王像は本来南円堂にあったものではなく
興福寺のどこかから持ってきたものだとか。最初に南円堂にあった
四天王像は今は仮金堂に安置されているそうです。)

江戸時代に再建された南円堂。
お堂の中の八本の柱の天井近く、装飾された図柄も美しかったですよ。

国立博物館での鑑賞以来、西国三十三所めぐりをしてみようと
夏の終わりに、和歌山の紀三井寺と粉河寺を訪ねた時に始めた納経帳。

興福寺「国宝特別公開2008」

~南円堂内陣および五重塔初層内陣を特別公開~
期間:2008年10/18~11/24
時間:9:00~17:00(受付終了は16:30)
拝観料:1000円(東金堂拝観料含)


また、10/25より11/9までは北円堂も特別開扉されます。
昨年訪れた時の日記はこちらです。
北円堂は本当に素晴らしかったですよ!

では特別公開、もう一つは五重塔の中へです。
(明日に続く・・・)

小さなホテル奈良倶楽部

2008年10月20日月曜日

正倉院の周りを散歩

今朝は久しぶりに時間があったので
犬の散歩に正倉院あたりまで。

秋色☆



縦の線が絵画的~とか思って写真いっぱい撮りまくり。

   
        

こんな四角と線で表現した絵を描きたいな~と。

    
          
しつこく写真撮ってる私の横で犬はつまらなさそうに。
「goutちゃんには、このそこはかとない秋の風情わからへんよね」

大仏池そばの銀杏はこんな風な色づき具合。


今年の紅葉、どのような彩りかしら・・・。


お散歩から家に戻ると・・・

玄関の横のところに 

親子かな?おんぶしてもらってる♪


本当に久しぶりにゆっくり歩いてお日さまの光を浴びたせいか
随分気分も爽快!忙しいばかり言ってないで、
ちゃんと時間をつくらないといけないですね。

さて、わんこを家の中に入れて、
このあとは自転車で興福寺まで☆(続く)

小さなホテル奈良倶楽部

2008年10月19日日曜日

RANDOM

ポジャギを通して知り合ったYangjaさんこと
久保田陽子さんの個展のお知らせです☆



作品展の詳細はこちらから。

送っていただいた案内状に書き添えてあった文章。

―色彩の強さと線の勁さ―

韓国伝統の布工芸ポジャギの魅力はそのパワーにあると思います。
布片を繋いで1枚の布をつくる。
言ってみればただそれだけのことですが、
自らの手で福を守り、邪を退けようとする強烈な意志は
あらゆるアートの原動力であると同時に、
日常の営みを超えた創造の喜びをもたらしたに違いありません。
そんな喜びをわけもらいながら私もポジャギをつくり続けています。
特にRANDOM(無作為)な色と形がおりなす多彩な表情には興味が尽きません。


・・・・

そう、私もポジャギのRANDOMな色と形が織りなす多彩な表情に
アートを感じて、その魅力にとりつかれた一人なのです。

同じ想いでポジャギの魅力を捉えているYangjaさんが
どのような作品をつくられたのか
とても気になるところですが・・・☆

何分、会場は東京・・・
駆けつけることは叶いませんが、
遠く奈良からエールを送りますね~!!


で、話はかわりますが、
本日は奈良倶楽部絵画教室の日でした。

8月の作品展の後、9月は一度も絵筆を握ってなかったのですが、
本日ようやく重い腰を上げまして、心機一転、
私も来年夏の作品展に向けて制作を始めることに・・・。

めちゃくちゃRANDOMです。無作為もいいところ。


      
            

これ、100Sサイズ(162cmx162cm)のほんの一部分。
とりあえずマチエールを作っている状態です。

忙しい秋の間は、何も考えずに単純に好きな色で下塗りを何度も。
結構この色遊び、気持ちが開放されていいのですよ^^
冬になって時間ができれば、創作の喜びも産みの苦しみも味わうことでしょう。
その時にもうちょっと飛躍できますように!頑張ろうっと。

小さなホテル奈良倶楽部

2008年10月18日土曜日

天窓に月

ライブ帰りのお客様が皆さん戻られて23:00
館内の消灯に階段上ったら踊場の天窓からお月さま。



ちょうど額縁の中に納まるような位置にあって。

何ていうことないんだけど
何だかこういうのをジャストで見ると
ちょっとふんふ~ん♪だったりしてね。

奈良の夜。
たっぷりお休みください、お客さま。



小さなホテル奈良倶楽部