2009年9月30日水曜日

奈良市の姉妹都市

オーストラリアのキャンベラからお越しのお客様。


このような写真が掲載された冊子をお持ち下さいました。


9/26に「なら燈花会」のような催し『CANBERRA NARA CANDLE FESTIVAL』が
キャンベラの奈良公園で行われたのですって。

一日限りの催しだそうですが、色々なエンターティメントプログラムがあって
市民の皆さんに人気のイベントだそうです。

特にこの方が率いる太鼓の演奏が素晴らしいようで
このフリーペーパーの表紙にもなっています。


          

ちょうど「なら燈花会」のパンフを残していたので
奈良のキャンドルフェスティバルは、奈良公園の中の何カ所かで
色々な趣向を凝らした灯りが灯されることなど写真をお見せしながらお伝えしました。

ちょっとした国際交流のひととき。
こうしてお互いの姉妹都市にすごく興味を持つことができて
また行ってみたい熱がむくむく沸いてきました。

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奈良市のHPに、キャンベラ市のことが載っています。→ 
「CANBERRA NARA CANDLE FESTIVAL」については→ 

2009年9月29日火曜日

10月のお出かけ情報② <伝統行事・イベント>編

10月前半に奈良県内で行われる主な行事のご案内です++



<<伝統行事>>

◇10/1 氷室神社「例祭の舞楽」18:00~
  昨年の「奈良の日々」さんの記事を読んで今年は行くぞ!と思っているのですが・・・。
 
◇10/5 手向山八幡宮『転害会』
    ・10/4      宵宮祭 奉納祭
    ・10/5(9:30) 御本社祭典
       (11:30) 転害門祭典
            
◇10/8 奈良豆比古神社『翁舞』19:00~
    一昨年のブログ内記事はこちらに。

◇10/8 薬師寺「天武忌」
    ・11:30~十二神将練供養と大般若経転読法要 金堂
    ・12:30~デューク更家氏による健康歩行体操奉納行事 大講堂前
    ・14:30~柴燈大護摩 不動堂前
    ・18:00頃~1000基の灯篭に灯を灯す万燈会 大講堂前
    ・10/7~10/9 小倉遊亀画伯奉納の御絵像も公開  大講堂
    ・10/9  9:00~ 天武天皇陵前法要 明日香 檜隈大内陵

◇10/9 春日大社「重陽節供祭・献香之儀」10:00~ 

◇10/10~10/11 鴨都波神社「秋の例祭」
    ・10/10 19:00~ ススキ提灯献灯行事
    ・10/11 10:30~15:30 神輿(15:00~境内にて鴨汁の接待あり)

◇10/10~10/12 鹿苑にて「鹿の角きり」12:00~15:00
    「奈良の鹿愛護会」のサイトで詳細はお確かめ下さい。
    「鹿の角きり」について書いたブログ内記事はこちら
 
◇10/11 西大寺「大茶盛」9:00~15:30 拝服料3000円
     鎌倉時代から伝わる行事で大茶碗の大きさは直径30cm重さ7kgです。

◇10/11 談山神社 「嘉吉祭」 10:00~

◇10/12 八柱神社「題目立」

◇10/15 東大寺「大仏さま 秋のお祭」
     ・10:00~ 大仏殿 慶讃法要
     ・13:30~ 鏡池 発願慶讃能
      一昨年のブログ内記事はこちら

◇10/15 石上神宮「ふるまつり」13:00~
     900年前から続くお祭り。
     神輿や花鉾、奉幣、甲冑武者などのお渡りが行われる。

<<イベント>>

◇10/3 県内の寺社にて「観月会」
     詳細情報は奈良倶楽部通信のこちらにまとめて書いています。

◇10/3 興福寺東金堂「塔影能」17:00~

◇10/10 奈良県文化会館前広場「おやこ文化祭」
     憧れの作家さんやおいしいお店。会いたい人たちが楽しそうなイベントを開催!
     詳しくはBagelさんのブログに

◇10/10~10/18 般若寺「コスモス花あかり」17:00~19:00
      境内に咲き乱れるコスモスの下
      十三重石塔、楼門(国宝)などをライトアップ。
      また100基の行灯で彩られた境内は幽玄の世界に。
      入山料:500円 雨天中止の場合あり(問合せは般若寺へ tel:0742-22-6287)

◇10/17 藤原京「ムーンライト in 藤原京 2009」
    16:30~21:00 大和三山がライトアップ!

取り急ぎ、前半の情報をお届けしました。
また追加情報や、10月後半の行事や
<特別公開・秘仏公開>については、後日にアップ致しますね。

参考資料は・・・
「奈良旅手帖」「知れば知るほど奈良はおもしろい」は毎回参考にさせていただいている
私の強力な虎の巻です。
そして今回は「奈良大和路の年中行事」(田中真人 淡交社)で勉強中のところもあります。
稲刈りのあとの神事が体育の日の前後に集中していて写真で見ているだけでも
興味津々なのですが、ほとんど知らないところが多いので、まだ受け売りをすることもできません。
ということで掲載していない「年中行事」もありますが
興味の有る方はこちらの本でどうぞ。(奈良倶楽部図書室に置いてます。)

10月のお出かけ情報①<中秋の名月 観月会>編

行楽の秋♪ 奈良も観光シーズンを迎え
この時期は特別公開や伝統行事もたいへん多く行われます。
お出かけ情報も<観月会><伝統行事とイベント><特別公開>に分けてご案内いたします。

<<中秋の名月 観月会>>



中秋の名月10月3日(土)に県内各地で行われる「観月会」のご紹介です☆

◇唐招提寺「観月讃仏会 」

時間:18:00~21:00
場所:奈良市五条町
拝観料:境内は無料開放
    御影堂は拝観料500円
問い合わせ先:唐招提寺(tel:0742-33-7900)

鑑真和上像が安置されている御影堂の庭園が特別に開放(有料)
月明かりの中、和上像や東山魁夷画伯の障壁画も昼間とは違った雰囲気。


◇慈光院「観月茶会」

時間:17:00~21:00
場所:大和郡山市小泉町
拝観料:1500円(茶席料含む、予約は不要)
問い合わせ先:慈光院(tel:0743-53-3004)

石州流茶道の祖・片桐石州が創建したお寺です。
重要文化財の書院で、大和青垣といわれる山々を借景とした
手入れの行き届いた庭園にかかる名月を眺めながら、
風流なお茶会が楽しめます。

◇松尾寺「観月瞑想会 」

時間:18:00~21:00
場所:大和郡山市山田町683
問い合わせ先:松尾寺(tel:0743-53-5023)

松尾寺は元正天皇の勅願により創健された古刹で、
718年天武天皇の皇子・舎人親王が日本書紀の完成と
自らの42才の厄除けの願いをかけて修行をした所と伝えられています。
以来、厄除け祈願のお寺として有名です。
山の中腹に位置する寺の境内からのお月見と夜景は見事。


◇大神神社「観月祭」

時間:観月野点は15:00~18:00
   観月祭は18:30~ 
   投句締切:14:00まで
場所:桜井市三輪
拝観料:無料(観月野点も無料)
問い合わせ先:大神神社(tel:0744-42-6633)

わが国最古の神社と言われる大神神社で、
観月祭として巫女による神楽や雅楽の奉納が行われます。
この頃、ご神体山である三輪山上より月が現れ始め、
古式ゆかしく荘厳な雰囲気が境内を包み込みます。

◇新薬師寺「観月会」

時間:17:30~20:30
場所:奈良市高畑町1352
拝観料:1000円(拝観料・尺八とジャズピアノの演奏)
問い合わせ先:新薬師寺(tel:0742-22-3736)

本尊・薬師如来像と十二神将像を祀る本堂の扉が開放されライトアップ。
境内に行燈も灯されます。春日山と高円山の山あいから上る満月を愛でると
万葉人と心が重なってきます。

◇猿沢池 「采女祭」

(※10/2(金)17:00~ 釆女神社で宵宮祭が行われます。)

時間:17:00~花扇奉納行列(JR奈良駅発)
   18:00~神事
   19:00~管絃船の儀
場所:奈良市猿沢池畔 采女神社
   行列はJR奈良駅出発
問い合わせ先:奈良市観光センター(tel:0742-22-3900)
                 
春日大社の末社、采女神社の例祭で、
奈良時代の帝の寵愛が衰えたことを嘆いて猿沢池に身を投げた
采女(後宮の女官)の霊を慰めるために行われる祭りです。

采女神社はこの采女の霊を慰めるため猿沢池の北西に鎮座していますが、
身を投げた池を見るにしのびず、一夜で社殿が後ろ向きになったと
伝えられています。

中秋の名月のもと艶やかな十二単姿の花扇使らが乗った2艘の菅絃船が
雅楽を奏でながら池を巡り秋の七草に飾られた花扇を水面に浮かべます。

◇璉珹寺「大人の月見会」

時間:18:00~
場所:奈良市西紀寺町
料金:カクテルワンドリンク500円・おつまみ100~200円
問い合わせ先:璉珹寺(tel:0742-22-4887)

ホテルフジタのバーテンダーが腕をふるう本格カクテルを片手にお月見はいかがでしょうか。

◇朝護孫子寺 「観月会、仲秋月見茶会」

時間:11:00~16:00
場所:本堂(裏千家流)千手院(煎茶方円流)玉蔵院(表千家よしの会)の3席。
   約600~700人が接待され、一般の人には当日券の発売もあり、大いに賑わいます。
問い合わせ:朝護孫子寺(tel:0745-72-2277)

◇明日香石舞台で「月を観る会」

時間:17:00~20:00
場所:国営飛鳥歴史公園石舞台地区「あすか風舞台」
参加費:無料(レジャーシートなどは各自用意)
    小雨決行・荒天中止
問い合わせ先:明日香村観光開発公社(tel:0744-54-4577)

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トップの写真は9月の満月の日に大仏殿とコラボで撮影したもの。
中秋の名月の日には奈良公園のライトアッププロムナード2009は終了していますが
浮見堂、興福寺五重塔、平城宮跡の朱雀門などは通年ライトアップしていますので
満月とのツーショットにいいかもしれませんね。

2009年9月28日月曜日

あんず舎で「松本 威」展

会期終了間近ですがお知らせです++

奈良倶楽部の客室にもその作品を何点か掛けていますが
現代美術作家・松本威さんが 遺跡の土で描く抽象画。
ただ今、高畑の「あんず舎」さんで個展開催中です。


        
          

威さんの抽象画は 7千年前の縄文時代と1300年前の平城京の時代の土を使用して描かれています。
古代の土に、画家が付ける行為の痕跡はシンプルだけれど深い。
主張しすぎず、それでいてその作品は確かな何かを放っていて
奈良倶楽部の絵画コレクションの中でも無くてはならない存在です。

久しぶりに訪れた「あんず舎」さん。
さりげなく野の花が咲いていて、とってもかわいいお店です。
  

「あんず舎」


住所:奈良市高畑町1237-7 (志賀直哉旧居南隣です。)
tel:0742-23-1706
営業時間:11:00〜18:00
定休日:水曜日(祝日の場合は営業)
    1月2月・7月8月は火曜水曜定休

「遺跡シリーズ2009 松本 威 展」は9/29まで。

「鹿の角きり」と「奈良博 平常展」

飛火野の鹿苑にて、「鹿の角きり」行事として行われるのは
来月10月10日(土)11日(日)12日(祝)の3日間だけですが
実は奈良公園内にはもう角を切られた雄鹿の姿がちらほら。

こちらは奈良国立博物館の敷地内で。
重たかった角を切ってもらってすっきりですわ〜。 

 でも切り痕がちょっと痒いのよね〜。
ゴシゴシ、キュッキュッ。
 ゴクゴク、あ〜すっきり♪

「奈良の鹿愛護会」のサイトによりますと。

角きり行事で奈良公園の雄鹿の角をすべて切っているのではないのです。
「鹿の角きり」は、伝統行事として古来の手法を再現し、3日間で50頭ほどの鹿の角を切りますが

それ以外の鹿の角は、奈良の鹿愛護会によって一頭ずつ捕獲して、
角が完成する8月中旬から翌年3月下旬頃にかけて角を切っていくということです。
(公園内に生息する雄鹿で、角を切るのは毎年300頭ほどになるそうです。)

角を切る時期が半年以上に渡るのは
成獣の角は8月中旬頃から完成し、角を切っても出血しませんが
満一才の鹿ですと、翌年の1〜3月頃まで出血するので、それまで角を切ることができないから。

ということで、「鹿の角きり」行事が終わっても、半年間くらいは
角鹿が奈良公園内にいますので、十分ご注意下さいね。

「鹿の角きり」

日時:10/10~10/12 12:00~15:00(入場は14:30まで)
場所:奈良公園 鹿苑 角きり場
入場料:大人1000円 小人500円
※行事の一回の所要時間はおよそ30分前後です。
 場内は立ち見席で、一回の入場数は約500名。入れ替え制ではありません。
詳しくは「鹿愛護会」のサイトをご覧下さい。

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昨日は奈良国立博物館で開催中の平常展「仏教美術の名宝展」へ。
聞いていた通りの素晴らしい充実の内容。
私は特に、仏教美術の中では仏像彫刻よりも絵画・工芸部門が好きなのですが
今回もうっとり見惚れる名宝の数々に、まさに至福眼福のひとときでした。

この平常展は10/4まで。奈良国立博物館西新館にて開催中。
詳細は奈良博のサイトにてお確かめ下さい。

また、先日 訪れた聖林寺の十一面観音菩薩像の光背の残欠。
博物館本館にて展示されていますので、こちらにもご対面してきました☆

2009年9月27日日曜日

桜井・天理方面へ〜その4:長岳寺の酔芙蓉

黒塚古墳からほど近く、同じ柳本町内にある長岳寺にも足を延ばしてみました。
連休中の9/19・9/20の夜には「千燈会」という美しい灯りの行事も行われていたのですが
とても忙しくて見に行くこともできず、今の季節はこれといったお花の時期ではないかしら・・と
あまり期待もせずに立ち寄ったのでしたが・・・。
白い彼岸花や 


 
     
          
               

私の大好きな花「酔芙蓉」が咲き誇っていました。
一重に八重の酔芙蓉。それに珍しいくす玉酔芙蓉もありました。

くす玉酔芙蓉は庫裏の裏庭に咲いています。
庫裏(重文)の内部はこんな感じ。こちらでおいしいおそうめんもいただくことができますよ。
  

境内の様子です。左:鐘楼門(重文) 中:本堂(重文) 右:鐘堂(自由に撞けます。)
  

放生池から本堂を望む。

 放生池から鐘楼門を望む。
この鐘楼門は日本最古の鐘楼門で、弘法大師創建当時の唯一の建物。
上層に鐘を吊った遺構があるので鐘楼門というのだそうです。

写真左は、高野山でも見かけたけれど、注連縄の代わりの「宝来」。
長岳寺も弘法大師創建のお寺だからかしら?この「宝来」を多く見かけました。
  

写真左:大門から鐘楼門までの参道にはツツジの生け垣が。さぞかし花の季節は美しいだろうなぁ。
写真中:あちこちに猫ちゃん♪ 写真右:千燈会で使われた行灯を片付けているところ。

  

何ともいえないゆったりした空気が流れているような境内。
お参りできて、気持ちもゆっくり和ませてもらえました。
来年の春のツツジの季節にまた訪れてみたいものです。

<<お知らせ>>
10/23〜11/30 「大地獄絵開帳(長岳寺仏画展)」
本堂にて狩野山楽筆の大地獄絵を開帳し
随時、住職による絵解き説法(閻魔の嘆き)が行われます。
詳細はHPのこちらをご覧下さい。

う〜ん。これも楽しみ♪
ちょっと忙しい季節ですが、是非行ってみたいです。


「長岳寺」


住所:天理市柳本町508
tel:0743-66-1051
拝観時間:10:00~17:00
拝観料:300円
駐車場:無料

桜井・天理方面へ〜その3:黒塚古墳展示館

さて安倍文殊院 聖林寺を拝観した後は、桜井から169号線を北上して天理の柳本あたり。
こちらで黒塚古墳を見学するために寄り道をします。

まずは古墳の横に建つ「天理市立黒塚古墳展示館」へ。
ご存知の方も多いと思いますがドラマ「鹿男あをによし」に登場したところです。



館内にある、竪穴式石室の実物大復元模型です。
出土した三角縁神獣鏡33面と、画文帯神獣鏡1面もレプリカで展示されています。
(写真の、石室の真ん中に立っている円いものは、1枚だけ発見された画文帯神獣鏡で
お棺の頭の上にあたるところに立っていたそうです。)

では、展示館の隣の黒塚古墳に登ってみましょう。



黒塚古墳は全長約13omの前方後円墳で、後円部の直径が約72m、高さは約11m。
ちょっとした小高い丘の上に登ったような気分です。
四方の見晴らしがとても良くて、気持ちのいいところですね。


    
         
             

                

memo::
1998年に、黒塚古墳の後円部に竪穴式石室が発見される。
2002年に、黒塚古墳展示館が開館される。


「天理市立黒塚古墳展示館」


住所:天理市柳本町1118-2
tel: 0743-67-3210
休館日:月曜日と祝日(月曜日が祝日の場合は月・火曜日)年末年始(12/28~1/4)
入館料:無料
駐車場:169号線沿いサークルKの駐車場の奥に無料駐車場あり。
交通:JR桜井線柳本駅からすぐ。

2009年9月26日土曜日

桜井・天理方面へ〜その2:聖林寺

ほぼ20年ぶりの再訪です。
まだ30代になったばかりの頃。仏像の美しさというものが何かもわからずにいた頃。
何の予備知識もなく、ここで出会った十一面観音菩薩像の不思議な魅力に圧倒された思い出があります。


そして山門からの眺め、大和盆地の東・山辺の道に沿って遠く若草山まで縦走する山々の連なりに
「あぁ奈良のまちの美しいこと!」と素直に感動した覚えも。
      


今回、私が心惹かれたのは、十一面観音像安置の観音堂の壁に掛けられていた拓本の文様。
十一面観音像の光背残欠の一部分を写したもので、宝相華唐草文様がとても美しい。
こんな小さなかけらが荘厳華麗な光背を想像させてくれるのだから
これこそが小さな宇宙かもしれないと一人で満足。

聖林寺から見る、三輪山から若草山に連なる山々の眺め。20年前に感動したあの眺めも
私がよく若草山頂から眺める風景、北の端の若草山から三輪山に連なる山々の風景も
どちらも たたなづく青垣が美しいなと思う。こういう風景を見ると、つい
「やまとは国のまほろば たたなづく青垣 山ごもれる やまとしうるわし」と口ずさんでしまいます。
山々の重なりが美しい奈良の都。これこそが私の大好きな奈良の風景なのです。

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こちらが若草山山頂からの景色。
今年の5月に山頂に登った時に撮ったものです。
この時も、20年前に聖林寺から眺めた風景を思い出していました。
あぁ、久しぶりに北からも南からも両方からこの風景を楽しめて嬉しかったな☆

「聖林寺」

住所:桜井市下692
tel: 0744-43-0005
拝観時間:9:00~16:30
拝観料:400円

桜井・天理方面へ〜その1:安倍文殊院のコスモス

9月24日、シルバーウィーク明けのお昼前後。
少しだけ時間に余裕ができたので、一人で山辺の道沿い169号線を南に走ってみることに。
連休中の渋滞が嘘のようなドライブ日和++

葛城古道で咲き誇っていた真っ赤な彼岸花や本薬師寺跡に群生していた布袋葵の青紫の絨毯。
前日に目にした、思わぬ色彩の競演を思い出して
この日は秋の花コスモスに会いに、桜井の安倍文殊院まで行ってきました。




     
                                              
          

お彼岸過ぎというのに、日中はまだ真夏日の奈良地方。
風にそよぐ楚々とした風情がコスモスの花らしいのだけれど・・・
日中の日照りのせいで しなしな萎れたお花が多くて ちょっと期待はずれ。
もう見頃が過ぎたのか、まだまだこれからなのか、それがイマイチわからなくて
お客様への情報源としては心もとないことです。

ただ、現在、本堂内で 修理のために獅子から降りた姿の
文殊師利菩薩像(鎌倉時代 快慶作 重文)が特別公開されています。
公開期間は11月30日まで。一般特別公開は最初で最後らしいですし
眼前でご対面できますので、この機会に拝観されるのもいいかもしれません。
(かく言う私も、最初で最後という言葉に弱くて、行ってみたのでした。)


安倍文殊院の中で一番のお気に入りはというと
奈良・京都の歴史や文化財の貴重さを米軍に伝え、戦禍から守ったウォーナー博士の供養塔。
古都の観光産業に携わる者としては、きちんとお参りをしないと・・・と
かなりの自己中な理由からお参りしたのでしたが、供養塔が建立された「いわれ」
・・・ウォーナー博士の功績に感動した桜井市の一市民が、日本人が博士に寄せる感謝の気持ちを
永久に残したいと、当時日雇い労働者であったにも関わらず、こつこつ貯めた全財産で
自費で建立されたのでした。・・・を読んで、その精神性の高さにちょっと感動。



コスモスは思っていたほどではなかったし、境内は以前より以上に
テーマパーク的になってるし(HPからでもそのキッチュな面白さは伝わる)
でも近頃の私はこういうユニークさがしんどく感じるようになって
お寺に来たことをちょっと後悔したのだけれど。
ウォーナー博士の供養塔の前に立つと、これを建てた人の清貧な暮らしの中で
誠実に生きてこられた何かが感じられて
博士にも感謝だけれど、桜井市の一市民 中川伊太郎さんにも感謝の気持ちが湧いてきたのでした。

「安倍文殊院」

住所:桜井市安倍山
tel: 0744-43-0002
拝観時間:9:00〜17:00
拝観料:境内散策は自由ですが本堂拝観は700円(お菓子・抹茶付)
交通:近鉄・JR「桜井駅」南口から徒歩20分。駐車場有り(500円)

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ここまで来たのだから、もうちょっと足を延ばしてみようと・・・
こちらも20年ぶりの訪問になりますが、聖林寺へ。
そしてその後、まだもう少し時間があったので長岳寺と黒塚古墳もまわってきました。
(・・・次の日記へ続く)