2009年10月24日土曜日

東大寺境内の校倉をご案内☆



正倉院についての記事が続きましたので、今日も関連記事を少し。

正倉院と同じ校倉(あぜくら)造りの建物が
東大寺近辺に、他にもあるのをご存知でしょうか?
実は、全部で6棟もの校倉造りの建物があるのです。

よく目に触れるのが、法華堂(三月堂)と手向山八幡宮の近くの校倉。
ここには2棟の校倉が建っていて(下の写真の③と④)
柵や塀で囲まれていませんので、すぐそばで
三角形の木を組み立てた校倉造りの構造をじっくりとご覧いただけます。
2棟とも天平時代に建てられたものです。

それから意外と知られていないのが
正倉院のそばにもう一つの校倉造りの建物があるということ。(写真②)
木立に覆われて、ちょっとわかりにくいですが
正倉院を見学する時に左手奥の方にその建物が見えますよ。

では今まで撮りためた写真で ご案内いたしましょう。

 ①ご存知、正倉院。

 ②正倉院の南の方にも校倉があります。

 ②ズームで撮影した正倉院の構内にある聖語蔵。

 ③法華堂経庫(重文)です。左側が法華堂。

 ④手向山八幡宮南側に建つ手向山八幡神輿庫。

 ⑤勧進所内、八幡殿左に建つ勧進所経庫(重文)

 ⑥東大寺本坊経庫(国宝)

上の写真の⑤と⑥について。
⑤の勧進所経庫は先日(10/5)の転害会の時に八幡殿が特別公開された時に撮影したもの。
⑥の本坊経庫は8/6の「理源大師坐像特別開扉」時に撮影されたもの。
両方とも普段は非公開です。

では、最後に①の正倉院外構の公開について。

・普段の公開は、月曜〜金曜の毎日。10:00~15:00。(祝日と年末年始を除く)
・正倉院展開催中はその期間中全日。10:00~16:00。
どちらも参観無料です。

正倉院展をご覧に奈良国立博物館まで来られたら、もう少し足を延ばして
ぜひ正倉院まで見に来てくださいね。

また、ちょっと残念なお知らせですが
正倉院の屋根瓦の葺き替えが2011年度から2年計画で行われますので
期間中、建物は覆いが被せられて見学ができなくなります。
ということで、是非この機会にご覧になってくださいね☆

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東大寺だけではなく、唐招提寺にも校倉が二つ残っています。

 

宝蔵と経蔵。ともに天平時代に建てられた校倉造りです。
特に、経蔵は寺創建以前の新田部親王邸の建物を改築したものと推定されていて
正倉院よりも古いと云われています。宝蔵、経蔵ともに国宝です。

しかし、それにしても、私の写真の撮り方といったら!
何故か真正面からの撮影をいつも外していますね。
せっかく撮っても写真がわかりづらくて申し訳ないです。

 唐招提寺の校倉ですが三角の木材の木組みはこのような感じです。

こんな風に、何気に天平時代の遺構がそこに存在している・・・。
普段は当たり前のように見ていますが
こういうこと自体、奇跡に近いすごいことなのではと、ふと思ったりしています。