2010年3月16日火曜日

写真展「知られざる名建築 〜旧奈良監獄・奈良少年刑務所の美〜」のお知らせ

   

『ならまち通信社』の松永さんより写真展のお知らせをいただきました。

「奈良少年刑務所」は奈良倶楽部から徒歩15分くらい、般若寺の近くに
明治時代に造られた 赤煉瓦造りの美しい建物です。
1年に一度「矯正展」開催中に刑務所の内部のほんの一部を見学することができるのですが
この時は勿論写真撮影は禁止されていますし、ふだん一般には見学できる機会はありません。
(2007年9月の「矯正展」の時に見学したブログ内記事はこちら。)

今回の写真展では、プロカメラマンによって
建物の奥の奥まで撮影された建築美があますところなく展示されています。
とても楽しみな展覧会です。どうぞより多くの方々にご来場いただければと思っています。

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以下は松永さんよりお知らせいただいたご案内文です。

写真展「知られざる名建築 〜旧奈良監獄・奈良少年刑務所の美〜」
奈良に残された貴重な明治建築の知られざる姿を、多数の写真で紹介!


  

日時 2010年3月20日(土)〜5月1日(土) 10時〜18時 日・祝は休廊
場所 ナガノカメラワーク京終画廊 奈良市中辻町80-8 電話0742-23-0306
料金 無料
主催 ならまち通信社

現在の奈良少年刑務所の建物は、明治の五大監獄の一つとして建設された奈良監獄以来、
102年間にわたって使われています.

竣工は明治41年(奈 良ホテル本館は翌42年の竣工)。
大量の煉瓦は、当時の受刑者たちが焼いたもの。
明治政府は近代刑事制度の完備を世界にアピールする目的を持っており、五 大監獄はいずれも壮麗な建築となりました。
しかし、旧五大監獄のうち千葉・金沢・長崎・鹿児島では、完全に解体されたり、一部建物を残すのみ。
明治建築の全容が保存されているのは唯一奈良だけです。
わが国の貴重な建築遺産ですが、刑務所という施設の性質上、見学の機会はほとんどありません。

ならまち通信社の松永洋介と寮美千子は、
奈良少年刑務所で2007年に始まった先進的更生教育「社会性涵養プログラム」で受刑者向けの講座を担当 しており、
刑務所の中に入って、その建物の美しさに感銘を受けました。
どうにかして広く一般にこの明治建築の実像を伝えたいと考えて、今回、撮影許可を申 請し、
プロカメラマンを東京から招いて、刑務所職員ですら目にすることがないという奥の奥まで、徹底的な撮影を行いました。

写真展では、高さ1.1m・長さ13mの巨大プリントを使用したパノラマ感覚のユニークな展示を行います。
遷都1300年の奈良で、わが国が誇る近代化遺産として、また地域のシンボルとして、
奈良少年刑務所の建物の魅力を体感していただきたいと考えています。
また、一般の方に刑務所に対する興味・関心をお持ちいただくことで、
奈良少年刑務所と刑務行政への理解の一助となれば幸いです。

<<関連イベント>>

3/22 18:00~ 奈良100年会館にて
旧奈良監獄設計者・山下啓次郎の孫である山下洋輔氏のライブ・コンサート。
詳細はこちら

3/18~3/24 キャノンギャラリー銀座にて
全国の刑務所を撮り続けている写真家・外山ひとみ氏の写真展
「PRISON 100年の時を刻む奈良少年刑務所」が開催。
詳細はこちら

<<作家紹介>>

上條道夫
1948年斑鳩町生まれ。大阪に育つ。写真一筋47年。
大手ファミリーレストランのメニュー写真や、各地の旅館の宣伝写真など、商業写真家として幅広く活躍。
(株)KPS代表取締役。

※このブログ記事に掲載の写真はすべて上條道夫氏撮影のもので
 主催者の許可を得て掲載しています。